Audi A5(F5)にDigi-Tec ECU Tuning を施工した感想
愛車のAudi A5 sportback(F5)の保証が切れたタイミングでかねてより興味があった「ECU Tuning」を施工しました。
A5はよく出来た車で気に入っているのですが、近年の車の例に漏れず「走りが燃費を意識した設計」になってしまっています。そのせいで街乗りで走りがダルく感じてしまう場面が多いです。それを解消したくてECU Tuningを検討していました。
そして最終的に選んだチューナーは『Digi-Tec』でした。今回は『Digi-Tec』を選んだ理由と施工後の感想を書かせていただきます。
Digi-Tec
『Digi-Tec』は1994年にドイツで設立されたECUソフトビルダーです。日本には2003年から提供をはじめました。
Digi-Tecの最大の特徴は提供するECUソフトウェアがドイツの「TUV(トゥフ、ドイツ技術検査協会)」の検査基準に合格しているということです。TUVは車をノーマル同様に安全に快適に使用できていることを証明するものです。日本で施工できるECU Tuningでは唯一合格しているそうです。
さらに「VDAT(ドイツチューニング協会)」にも加盟していて合法なTuningを推進しています。
以下、公式サイトより引用
Digi-Tecが提供するソフトウェアが、競合する他のチップチューナーと異なっている点は数多くありますが、 そのひとつは特定の自動車ブランドのみに特化したプログラムを提供するのではなく、ほぼ全てのブランドを自社で開発・対応していることです。
これは、メーカーECU開発等の確かなファンダメンタル・バックボーンを備えた優秀な技術者陣や独自開発の各種プログラミングツール類、 そして豊富なパイプラインや潤沢な開発資金力によって実現されています。Digi-TecがECUをモディファイする際に使用するプログラム領域の各種パラメーターは、 他社が変更できるパラメーターよりも圧倒的に多く、 純正ECUの持つ各種センサー、ワーニングや学習機能を一切断ち切る事無くプログラムを書き換える事が可能です。
それ故にノーマルECUソフトウェア同様に使い心地がよく、奥深いプログラミングを施したチューニングソフトウェアの提供が可能となっています。公式サイトより引用
日本では直営店のデジテックセンターが「東京・中部・大阪」にあります。足を運ぶのが難しい場合はECUを取り外して郵送することでも施工できるそうです。
Digi-Tecを選んだ理由
AudiでECU Tuningを施工する場合の定番はAPRやREVOなどだと思います。それらと比べてパワーアップ量だけみるとDigi-Tecは他社より劣っているように見えてしまいます。ですが、それはいたずらにパワーだけを求めずにノーマル以上に快適・安全に運転が出来るようになることを重視しているからです。
エンジン | 馬力 | トルク | 価格 | ||
Digi-Tec | Audi A5(F5) | CYR | +30ps | +60Nm | 99,000(税込) |
※公表値 車によって個体差があります。
そして、Digi-Tecは他社と比べると日本向けの公式サイトがとても丁寧に作られています。
ECU Tuningに対しての説明はもちろん、気になることへのFAQ、ユーザーの感想も数多く載っています。それらは日本で提供を始めて20年以上の実績があるからです。
Digi-Tecは保証に関しても充実していて明確に記載されています。
以上の理由で自分はDigi-Tecを選びました。
施工後の感想
今回は自分の愛車「Audi A5 Sportback (F5)」に施工してもらいました。同じ世代のA4(B9)でも同じ内容だと思います。
自分の場合は街乗りでのドライブフィールの改善を重視していたので、ノーマルで不満だったところがどう変化したのか感想を書かせていただきます。
発進時
ノーマルではDモードだと発進時の加速がとてもダルい感じでした。丁寧に踏むと周りの車に置いて行かれます。かといって強く踏むと急加速するので丁度良い加速をするのが難しかったです。
それが施工後は「力強くスムーズに加速するようになりました」。DモードとSモードの中間のような加速です。
ノーマルと同じ感覚で踏むと明らかに60kmに達するまでの時間が短いです。
街乗り
ノーマルでも一旦スピードに乗れば不満に感じることが少なかったのですが、燃費重視のシフトアップでのトルクの落ち込みが気になる場面がありました。とくに微妙な速度で5速と6速を行ったり来たりするのが気になっていました。
それが施工後は「シフトアップでのトルクの落ち込みが気にならなくなり高いギアを維持できる場面が増えました」。これは低回転から確実にトルクアップをしているからだと思います。
1500回転からの力強さが明らかにノーマルと違います。ノーマルではトルクが1600回転で頭打ちでしたが、そこからもうひと伸びある感じです。
街乗りではアクセルを踏む量が減ったので、パワーアップをしているにも関わらず燃費には悪影響はありませんでした。
高速道路
トルクが増し合流での加速がスムーズになりました。
しかし、スピードが乗った後の常識的なスピード域ではあまりノーマルとの差は感じませんでした。これは元が最高速を競うような車ではないので仕方がないと思います。
シフトショック・アクセルレスポンス
今回はトランスミッションのプログラム「TCU」の書き換えは行ないませんでした。F5型のA5で採用されているトランスミッションは許容トルクに余裕があるそうで、トルクが上がってもノーマルのまま対応出来るそうです。
ECUを書き換えした後は「変速ショックが和らいだように感じます」。おそらくトルクが上がったことによりクラッチの制御が変わったのだと思います。ただ完全にシフトショックが無くなったわけではありません。それでもノーマルと比べると気になる場面は減りました。個人的に気になっていた停止直前のブルブルというショックの発生頻度が減ったのが良かったです。
ノーマルではアクセルオフ後に踏み直すと反応が悪くてギクシャクしていたのが、スムーズに反応して加速出来るようになったと思います。
まとめ
今回はデジテックセンター東京さんで施工してもらいました。公式サイトを見るとAudiの施工例が少ないように見えたのですがAudiに対する知識も豊富で安心して任せることが出来ました。素人の質問にも丁寧に答えていただけました。
Digi-TecのECUチューンでパワーアップするだけでなくノーマルで不満だったところが改善することが出来ました。それらを安全に施工できるのが素晴らしいと思いました。
さらに愛車を運転するのが楽しくなり愛着も深まりました。ECUチューンを考えている方はぜひ『Digi-Tec』を検討してみて下さい。
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