NikonユーザーがOLYMPUS OM-D EM-1 MarkⅡを使ってみた感想

2020年5月24日

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OLYMPUS OM-D E-M1 Mark2

自分の現在使用しているカメラはNikonのデジタル一眼レフカメラで、それとは別にミラーレスカメラも欲しいと思っています。

ミラーレスカメラはNikonに拘らず各社のミラーレスカメラを検討しているのですが、その中でも気になっていたOLYMPUSのミラーレスカメラOM-D E-M1 MarkⅡ(以下E-M1)を貸してもらえる機会があったので、今回は使ってみた感想を書かせて頂きます。

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スペック

  OM-D E-M1 MarkⅡ
有効画素数 約2,037万画素4/3型LiveMOSセンサー
連射速度(AF/AE追従) 約10コマ/秒(メカシャッター)
メカシャッター速度 1/8,000~60秒
常用ISO感度 ISO200~6400
AF 位相差AF(121点)、コントラストAF(121点)
手ブレ補正 撮像センサーシフト式5軸手ぶれ補正
AF検出輝度範囲 EV -6~20
動画 4K 30p(MOV)
EVF 液晶EVF約236万ドット、視野率100%、倍率1.48倍
背面モニター バリアングル3.2インチ約104万ドット
メディアスロット ダブルSDカードスロット(SD、SDHC、SDXC)
記録可能枚数 約440枚
メディア端子 USB (Type-C)
ボディ本体重量 約498g

詳しいスペックは公式サイトで確認して下さい。

OMD EM-1 MarkⅡは2016年に発売されたモデルで、現在は後続機であるOMD EM-1 MarkⅢが発売されています。最新のモデルでは無いことをご了承下さい。

比較方法について

今回は自分が現在使用しているNikonのデジタル一眼レフカメラD810と比較してみました。

あくまでも知識が浅い素人がやる比較なので、撮った画像はどれだけ細かく映るの?同じISO感度で比べた場合のノイズは?とかその程度の比較になります。

理論的に言えば意味のない比較かも知れませんのでご了承下さい。

外観・操作性

正面
上面
背面

デジタル一眼レフカメラNikon D810と並べてみました。E-M1をバッテリーグリップ付きで貸してもらえたので、どちらもバッテリーグリップを装着した状態です。

やはりフルサイズのデジタル一眼レフカメラと比べるとE-M1は二回り位コンパクトです。ですが、グリップが深くしっかりとしているので、握りやすく安定して構えられます。

  • 軽いは正義

一番に感じたことは軽いということです。D810+バッテリーグリップの重量が約1,300g。対してEM-1+バッテリーグリップは約830gとE-M1の方が500g近くも軽いです。

流石にここまで差があるとはっきりと違いを感じられます。D810は首から下げていると重さで存在感を嫌でも感じますし、長時間の撮影では腕が痛くなってきます。それに対してE-M1は首から下げてそこまで苦になりませんし、長時間の撮影でも腕が疲れません。

レンズも同じ焦点距離なら小さく軽いので、システム全体が軽くなります。持ち歩きながらの撮影では軽さも重要なスペックです。その点で考えるとミラーレスの中でもマイクロフォーサーズ機は一番優秀だとおもいます。

  • Nikonユーザーだとボタン配置が気になる所も

メーカーが違うのでボタン配置は当然違います。設定変更ボタンは慣れでどうにかなるとは思いますが、Nikon使いからすると電源スイッチの位置は違和感があります。

Nikonのカメラは電源のスイッチがシャッターボタンの所にあるので、構えた状態で自然にON,OFF出来ますが、E-M1はボディ上部の左肩にあるので、せっかく軽量で片手でも撮れるのに電源を入れるには両手で持たなくてはなりません。ここは残念に感じました。

そしてNikonとOLYMPUSではズームリングの回転方向が逆になっています。これはどっちがいいというのはありませんが、Nikon使いがサブ機としてOLYMPUSのカメラを使うと、とっさの時に間違えてしまいそうです。

物理ボタンで変更する項目は、カスタムで他の項目も割り当てられるので、自分の使い易いように出来ます。物理ボタンがスペース的に少なくなるミラーレスカメラでは必須ですね。EM-1はかなり細かくカスタム出来るので驚きました。

  • EVFは他社と比べると物足りない

E-M1のEVFは液晶タイプで約236万ドットとなっています。他社のEVFは有機ELが主流となってきているので正直時代遅れ感があります。

覗くといかにも液晶画面を見ているという感覚になるので、気持ちのいいものでは無いですね。ただし、EVFの課題である表示の遅延はあまり感じられませんでした。E-M1はEVFのフレームレートを120fpsにすることも出来ます。そうするとさらに表示がなめらかになるので動体撮影も問題なくこなせました。

EVF関係でもう一つ気になった点がありまして、それはアイセンサーの感度が良すぎるということです。EVFから約8cm位の位置で反応するので、意図せずEVFに切り替わってしまい背面モニターが消えてしまうことが多々ありました。

  • バリアングルモニターが便利

他社はハイエンドモデルだとチルトモニターの場合がほとんどですが、E-M1ではバリアングルモニターとなっています。

三脚を使っての撮影だと、D810ではライブビュー撮影をしようとすると背面モニターを見るのに無理な姿勢になってしまうことがありますが、E-M1のバリアングルモニターならどの角度からでも確認出来るので撮影が楽に出来ました。

バリアングルモニターは好き嫌いが出るところだと思いますが。自分は歓迎です。

  • 手ブレ補正が超強力
EM-1 35mm換算80mm シャッタースピード1秒

E-M1にはボディ内5軸手ブレ補正が搭載されていて、補正量はボディ単体で5.5段分となっています。

これが超強力で意識すれば1秒くらいのシャッタースピードでも撮影できます。もちろん適正なシャッタースピードで撮る分には手ブレとは無縁と言っていいほどです。

マイクロフォーサーズはセンサーサイズが小さい分補正量が大きく出来るのでしょうね。

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画質の差

比較方法について、でも書きましたが素人の比較なので条件とかは適当になっています。あくまで趣味の範囲内で使って違いがあるのか?程度に思って下さい。

画質はレンズによっても大きく変わりますし、刻々と変わる自然の光の当たり方によっても変わってしまうので全く同じ条件で撮るのは難しいです。

さらに、ブログに載せる写真はページが重くならないように圧縮を掛けるので本来の画質ではありませんし、表示する環境によっては差が分かりにくくなってしまいます。

  • 画質
OLYMPUS E-M1 MarkⅡ
Nikon D810

同じ様な構図で撮ったつもりでしたが結構違いましたね…。というのもアスペクト比がマイクロフォーサーズは4:3で、フルサイズは3:2がデフォルトになっているからということがあります。この違いについては好みによるかも知れませんね。そもそも今の時代は16:9のモニターで見ることが多いのでどちらも余白が出来てしまいます。

個人的に画質に関してはブログのサイズで見る分には差は余り感じられません。特に風景を撮ったような写真だと判別は困難な気がします。

強いて言うなら背景の山と空のグラデーションがD810の方が綺麗に出ているというところでしょうか。ここはセンサーサイズによるダイナミックレンジの差が出ているんだと思います。

EM-1 MarkⅡ
D810

同じ焦点距離のレンズを使うとマイクロフォーサーズの方が2倍の望遠効果があるので、離れた被写体を狙う場合は有利ですね。

逆にボケの量に関してはマイクロフォーサーズだとフルサイズに対して2段階少ないと言われています。なので大きくボカしたい場合はフルサイズが有利です。

  • 拡大した場合
OLYMPUS E-M1 MarkⅡ

上の画像と同じ構図になるようにE-M1とD810で撮った写真を拡大表示してみました。

OLYMPUS E-M1 MarkⅡ
Nikon D810

同じように拡大したら、どれだけ細かく写っているのかという比較です。

E-M1が約2,037万画素、D810が約3,635万画素なので差は約1,600万画素になります。

皆さんご存知だとは思いますが、画素数の差は鑑賞する環境によってほとんど意味がないものになってしまいます。画素数の多いほうがいい場合は、大きくプリントする場合、高精細なモニターで鑑賞する場合、トリミングする場合くらいだと思います。

今回の比較でも、並べてみると若干D810の方が滑らかに写っているかな。という程度に自分には見えます。ただE-M1は拡大すると最低IS0感度のISO200でも若干ノイズが出ているのが気になります。

OLYMPUS E-M1 MarkⅡ ハイレゾ

EM-1にはハイレゾショットという、8枚の画像を合成して5,000万画素相当の写真を撮れる機能があります。上の写真を見てもらえば分かると思いますが、ハイレゾショットで撮った画像は明らかに解像感が上がり、ノイズも減っています。

ハイレゾショットは三脚が必須で、ちょっとした振動でブレてしますので室内限定です。それでもこれだけ画質が向上するのはすごいと思います。後続機のMarkⅢは手持ちでハイレゾショットが出来るようになっているので、さらに実用的になっていそうです。

  • 高感度
E-M1 ISO6400

上の画像と同じ構図になるようにE-M1とD810で撮った写真を拡大表示してみました。(画像の表記が間違っていました。正しくはE-M1です)

ISO800
ISO1600
ISO3200
ISO6400

一般的にはセンサーサイズが大きいほうが高感度耐性が高いと言われています。ですが、今回の結果ではE-M1とD810では余り差を感じられません。

これは画素ピッチがE-M1は約3.3μmでD810が約4.88μmとセンサーサイズの大きさと差に対して、それほどの差がないことが原因だと思われます。画素ピッチは簡単に言うと数値が大きいいほど1画素の受光量が増えるということです。

それに加えD810は映像エンジンがNikonの中でも一世代前の物になっているのも原因だと思います。おそらく画素数がD810より少なく最新の映像エンジンを乗せた機種なら、フルサイズのほうがノイズは減ると思われます。

オートフォーカス

E-M1 MarkⅡ

E-M1は121点オールクロス像面位相差AFを搭載しています。ファインダーの大部分でAFが使えるのはミラーレスの強みですね。

速度・精度共に文句なしです。使用期間は短かったんですが、静物も動体撮影でもピンが外れていたことはほぼ無かったです。

E-M1 MarkⅡ

ミラーレスは動体撮影に弱いと言うのは過去の話になりましたね。特にOLYMPUSはAFに力を入れていて、新しい機能をファームウェアアップデートで追加してくれるのは好感が持てます。

まとめ

  • 画質は必要十分
  • AFなどの基本性能が極めて高い
  • とにかく撮影が軽快
  • ただし、Nikon使いだと操作性で戸惑う部分がある

流石はOLYMPUSのハイエンド機という感じで写真を撮るための基本性能が極めて高いと感じました。AF良し、手ブレ補正良しと撮影に失敗する確率を大幅に減らしてくれます。

画質に関しても不満が出ることは無いです。フルサイズと比べると不利になる部分もありますが、その差が本当に自分にとっての必要なのか?を考えて判断したらいいと思います。

そして、なにより軽量コンパクトであることが最大の利点です。気軽に持ち出して撮影できるカメラとしては最高の選択肢だと思いました。

だだし、Nikon使いからするとズームリングを回す方向が逆なことと、電源スイッチの位置は気になります。これが無ければ、これから購入するミラーレスカメラの第一候補はOLYMPUSになっていたと思います。

自分のミラーレス購入までの旅はまだ続きそうです…。

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